【母と暮らせば】介護臭との仁義なき戦い③

ここ数年ずっと困っていた「お風呂」問題。

高齢者はお風呂に入るのを嫌がるというのは、自分の母を目の当たりにして初めて知ったことの1つ。「1人の時にお風呂に入るのが怖い」「億劫だ」などの理由をつけ、1日おき、2日おき、気づけば1ヶ月も入らずにいたことも。お風呂に入ることを嫌がるので水を使わないシャンプーや、清拭用のシートなども買ったけれど、それも使わない。手伝ってあげようかと声をかけても頑なに拒んでどうにもならない。

以前、1ヶ月ぶりにお風呂に入った時は冬場の寒暖差や、体力の消耗で体調を悪くしてしまってのぼせたこともあって、お風呂に入ってもらうことにとても慎重になっていた。

他人にも会うことがなくなって全く身なりに気を使わなくなった母。とってもおしゃれで自慢の母だったので、少し悲しかった。

ところが、デイサービスを利用するようになって状況が少し変わった。

「人に会うから綺麗にしなきゃね」

最初はデイサービスに行くことを理由にいやいやでも、お風呂に入ってもらっていた。久しぶりのお風呂はいつも湯船が垢がたくさん浮く。それが週2回のデイサービスに合わせてお風呂に入るようになったら湯船に垢が浮かないようになっていった。

それどころか、毎回「今日は休む」「今日はお風呂入らなくていいかな」という母をどうにか説得してお風呂とデイサービスに送り出していたのに、少しずつ自分から準備をするように。

ほんの少しだけど社会と関わり続け出したことで、ちょっとずつ変わってきた気がしている。夏場を前にしてお風呂問題が解決?したことも少し安堵している。

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